いつか咲く小さな花
このブログはTW社のPBW「シルバーレイン」と「エンドブレイカー」のPCたちが日々の生活の中で思ったことや感じたことを綴るものです。
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【誓護】生きるために

戦いは、終わったと思っていた。
けど…もしかしたら、これはただの予兆に過ぎなかったのかもしれない。
そんな風にばかり思う。

頭の中に響き渡ったトビアスたち『異形』の会話。
『抗体兵器』と呼ばれる…僕ら、能力者が使う『詠唱兵器』に近しい武器を持つ、ゴーストの大群。
それに…まだ倒れていない人狼十騎士・大騎士長ビスマルク。

今、このビャウォヴィエジャの森には数多の死が息づいている。
正直に言おう、一瞬は心が折れかけもした。
けれど、その時に僕が思い出したのは…今の僕の始まりであり、忘れられぬ『痛み』の一つ、生まれ得なかった子供たちの声……。
それが、はっきりと脳裏に思い浮かんだ。

ならば……死ぬわけにはいかない。
傷の具合を確認する。
生命賛歌がまだ発揮しているおかげで、怪我自体はひどいが、まだ体を動かすことはできる。
しかし…生命賛歌の効力も、あと僅か。それを過ぎれば、僕は足手まといになる。


「……ふぅ」


剣を杖代わりに立ち上がり、ひとまず姉さんと合流するために足を動かす。
あの人を死なせるわけにはいかない。家族を失うなんてまっぴらごめんだ。

「ん……?」

ふと、木々の向こうに見知った顔を見つけた。
…どうやら、僕と同じく怪我を負っているようだ。
とりあえず、あの人とも合流しておこう。一緒に行動すれば、多少はなにかが変わるかもしれない。

剣をしっかりと握り、僕は姉さんたちと合流するために歩きだした。
この地獄から、生き延びること希望を胸に抱いて。
そして…僕は共に戦えないけれど…あのゴーストの群れに向かう、友人たちのことを信じて。
僕は歩を進める。






(※以下、背後より)
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[2011/03/29 15:40] | SS | コメント(0)
【ギー】雨が降った後は……

雨が降っている。
静かに、音もなく、雨が降る。
その様子は優しくも、どこか悲しさを感じさせる雨。
そう、まるで誰かが流している涙を思わせた。

けれど、雨はいつか止むものだ。
ボクはそれを知っている。
                             ギー

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[2009/10/08 23:24] | SS | コメント(0)
【SS】想い託して
三すくみ地蔵周辺――

「……っ!」
「誓ちゃん!?」
突然、膝をついた冬木・誓護に姉の冬木・菜々美は驚いた声を上げ、慌てて駆け寄る。
「大丈夫?」
「大丈夫……と言いたいところだけど、ちょっと難しいかな」
弱弱しく微笑みながらそう言った誓護の体中には、いくつもの傷ができている。
そのどれもが戦いの中で負った傷ばかりだ。中には、菜々美を庇った際にできた怪我もある。
誓護はその怪我を見て、自分で理解していた。
「ごめん、姉さん。僕はもう戦えそうにない」
これ以上は無理だ。
無理を押しとおして戦場に出たとしても、命を落とすことは明白。
誰かを助けたいと思ってそんなことをして、仮に死んでしまったら、それは意味がない。
でも、菜々美を一人で戦場に向かわせることも気が引けた。
どうしたものかと考えていると、

「無事か、誓護くん」

一陣の風と共に、一人の男が姉弟の前に立つ。
男の名前はリジェス・クライウルブズ。先にここ笠間市に潜伏し、自分たちと同じように戦っている。
「リジェスさん……いや、御覧のありさまだよ。今回はここでリタイアみたいだ」
「そうか。そちらは……」
「え? えっと、誓ちゃんのお姉ちゃんです」
「ああ、キミが。誓護くんから話は聞いている。はじめまして、私はリジェス・クライウルブズ。まぁ、彼とは友人関係にある」
やんわりと微笑みを浮かべつつ、リジェスが菜々美に挨拶をする。
それから再び誓護のほうに向きなおり。
「誓護くん、キミは下がりたまえ。あとは私がなんとかしよう」
「はい……ごめん、不甲斐なくて」
「せ、誓ちゃん、そんなことないよ。誓ちゃんは頑張ってたもん」
「お姉さんの言うとおりだ。恥じることはない。戦いにおいて最も大切なのは、生き残ることだ」
「……うん。ところで姉さん」
「なに?」
「リジェスさんに力を貸してあげてくれないかな。僕はこのまま下がるから、まだ戦える二人は頑張ってほしい。大丈夫、応援するからさ」
誓護の言葉に、菜々美は困ったようにリジェスのほうをチラチラと見た後、
「うん、わかったよ。お姉ちゃん、誓ちゃんの分まで頑張る」
しっかりと頷いてみせた。
「ありがとう。リジェスさんも、どうか姉さんのことをよろしくお願いいたします」
「わかった。身命を賭して守り抜こう」
「頑張ってね、姉さん」
「誓ちゃんも重傷で前に出てきたりしたら、駄目なんだからね」
「わかってるよ」
ははは、と笑ってみせる。
リジェスは歩きだすと、
「それじゃあ行こう。まずは地盤を固めるべく、武曲への道を切り拓く」
「うん。誓ちゃん、行ってくるね」
「ん、行ってらっしゃい」
先に駆けだしたリジェスの後を追い、菜々美も駆けだす。
その後ろ姿を見送った後、誓護も戦いの邪魔にならないよう、戦場から離れた。


以下、あとがき
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[2009/09/27 14:00] | SS | コメント(0)
【SS】武曲七星儀・決戦前夜
Side リジェス・クライウルブズ

「あと少しか」
武曲七星儀が執り行われている笠間市。
一足早くその地へ辿り着き、開戦の時まで息を潜めているリジェスは小さく呟いた。
すでに町のいたるところにはゴーストが跋扈している。
リジェスは顔を上げ、遠くの笠間稲荷神社を見る。あそこで武曲が新たな尾を作り出す儀式を進めている。
それを阻止することこそが今回の目的。
だが……
「そう簡単にやらせてはくれないだろうな」
次に、天主台を見る。そこには七星将の一人、廉貞がいるというのが事前に得た情報だ。
廉貞はあくまで今回の儀式の成否を見届けるために訪れているらしい。
「けれど、注意するに越したことはない」
戦いは、なにが起こるのかはわからない。そういうものだ。
リジェスが思い出すのは以前のヨーロッパにおける人狼たちとの戦いで現れた、吸血鬼側の『伯爵』と呼ばれる存在。あれのように、今回もなにかが突然、現れるとは限らない。
けれど……
「たとえなにが起ころうと、私は駆け抜けるまでだ。私の前に立つ敵全てに不幸を振り撒く、禍罪の風としてな」
詠唱兵器を握る手にも、自然と力が籠もる。
ふと、そこで思い出すのは知り合いの顔。なぜ、こんなときに思いだすのだろう。
いや、その理由はわかっているはずだ。

「ふっ……わかってる、無理はしないさ」

誰にともなくそう呟くと、リジェスは気配を殺しつつ、その場を移動した。
決戦まであと少し。


Side 冬木・誓護

「姉さん、準備は大丈夫?」
「うん、バッチシだよ、誓ちゃん」
弟、冬木・誓護の言葉に双子の姉である冬木・菜々美は笑顔で答えた。
鎌倉市内にある彼らの邸宅。二人は決戦の地となる笠間市へと向かう準備を進め、いまようやくそれを終わらせた。
誓護は時間を確認する。
今から出れば、ギリギリで戦闘の始まりには間に合うかもしれない。
そう、何事もなければだが。
そして、それ以上に一つだけ不安なことが誓護にはあった。
「姉さん……本当に大丈夫だね」
そう、姉のことだ。
姉は実際に誰かと戦う戦争は初めてだ。以前のデスティニーサーガとはまったく違う。
下手をすれば、命を落とす危険性だってある。
戦争となれば、いつ姉と離れ離れになるかもわからない。
それが誓護にとって気がかりだった。
けれど、そんな弟を安心させるかのように、菜々美は笑顔で答える。
「大丈夫。本当はすごい怖いけど…誓ちゃんや皆が頑張ってるときに、お姉ちゃんだけなにもしないなんて嫌だもん。だから、そんなに心配そうな顔しないの」
菜々美が手を伸ばし、15cm近くは背の差がある誓護の頭を撫でる。
心なしか、手が震えている。
(当たり前か……もともと姉さんは争いが嫌いな人だ)
それでも彼女は、弟や皆のために頑張っている。こうして気丈に振舞っている。
そんな姉を安心させてやれる方法はないかと考え、結局、一つの方法しか思い浮かばなかったので誓護はそれを行動に移す。
「姉さんも心配しないで。姉さんは僕が守るから、結社の皆も僕が守ってみせる」
撫でる。姉の頭を。
自分がそうしてもらったように、お返しと言わんばかりに姉の頭を撫でる。
しばらくそうした後、手を下ろす。
「じゃあ、行こうか」
「うん!」
弟の手を、姉は握り、引っ張る。
もう震えていない。きっと大丈夫だ。

双子の姉弟は笠間市に向かって出発した。
決戦まであと少し。
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[2009/09/27 02:01] | SS | コメント(0)
【SS】闇、その中の光を信じて

たとえば、闇を恐れたことがあるだろうか?
私はある。それは自身の内に息づく闇――大切なものを失ったときに生まれたもの。
時折、怖くなる。
いつか私は、自分の抱える闇に飲まれてしまうのではないかと……

――――リジェス・クライウルブズ 夜の闇を見つめながら
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[2009/09/01 07:35] | SS | コメント(0)
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プロフィール

冬木誓護

Author:冬木誓護
なりきりは苦手もしくは嫌いという方は見ることは推奨いたしません。
また同背後もわかってしまう、SRとEBのPC同士が顔を合わせることもありますので、それが嫌だという人も回れ右です。

コメントはSR・EBの関係者のみ許可します。御了承を。

イラストの権利と使用について

 この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用のイラストとして、冬木・誓護が作成を依頼したものです。  イラストの使用権は冬木・誓護に、著作権は各イラストマスター様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。

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